【簡単エクセル Excel VBA マクロ】"VBA" の検索数が減っていても、VBAの記事を発信し続ける理由


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ここ数年、「VBA」というワードの検索数が減少傾向にあるようです。Googleトレンドで確認してみると、この5年間でおよそ6割ほどまで落ち込んでいます。もちろん、VBAに別のキーワードを組み合わせて検索しているケースも考えられるため、単純な比較はできないかもしれませんが、「VBA」という単独キーワードでの検索回数が減っているのは、確かなようです。
そこで今回は、なぜVBAの検索が減っているのか、その背景とこれからについて少し考えてみたいと思います。
検索数データで見るVBAの衰退傾向

Googleトレンドで「VBA」を検索すると、2004年以降、上下を繰り返しながらも全体としては減少傾向が続いています。かつては業務効率化の救世主として脚光を浴びていたVBAですが、現在では徐々にその存在感が薄れつつあるように感じられます。
VBAの検索数が減少傾向にある3つの理由
VBAの検索数が減っている背景には、他のツールや技術の台頭が大きく影響していると考えられます。特に、次の3つの要因が複合的に関係しているように見受けられます。
1. Googleスプレッドシートの台頭
クラウド全盛の時代、ブラウザ上で複数人が同時に作業できるGoogleスプレッドシートの利用が広がっています。特に中小企業や副業の現場などでは、ExcelではなくGoogleスプレッドシートを活用するケースが増えていると感じます。VBAは基本的にローカル環境で動作するため、こうしたクラウドベースの業務スタイルとは相性が悪く、選ばれにくくなっているのかもしれません。
2. Google Apps Script(GAS)の台頭
GAS(Google Apps Script)は、ExcelにおけるVBAのように、Google スプレッドシートの自動化を可能にするスクリプト機能です。Google スプレッドシートの普及にともない、GASの利用も自然と増えています。とくにクラウドでの共同作業が一般化する中で、GASは実務の中で着実に存在感を増してきています。
3. 生成AIの普及による検索行動の変化
従来であれば、Google検索を使って調べていたような内容も、いまやChatGPTのような対話型AIに質問することで、即座に答えが得られる時代になりました。これにより、「VBA」と検索エンジンに入力する機会そのものが減ってきているという側面も、検索数減少の一因として挙げられます。ただし、これはあくまで情報の探し方が変わったというだけで、VBAそのものの価値が下がったというわけではありません。
それでもVBAが有用な理由

他のツールが登場している中でも、VBAが今なお実務で支持されるのには、次のような理由があります:
- Excelは今も企業の必須ツール
どんなに便利な新しいツールが登場しても、業務におけるExcelの存在感は根強いものがあります。多くの現場で「Excelは使わない」という選択肢は現実的ではなく、Excelがある限りVBAの出番も続きます。 - ローカルでの高速かつ柔軟な処理が可能
VBAはローカル環境で完結し、高速かつ柔軟な処理が可能です。GASはクラウド上で動作するため、処理速度が遅かったり、ローカルファイルへのアクセスが制限されるというという特徴があります。こうした特性の違いから、ファイル操作や複雑なロジックを含む業務においては、今でもVBAは有効な選択肢です。 - ノンプログラマーでも扱いやすい
語弊を恐れずに言えば、VBAは「ノンプログラマー」のためのものです。 基幹システムやWebアプリを開発する専業のプログラマーが、「私の専門はVBAです」いうことは、ほとんどないでしょう。つまり、VBAは、業務効率化などに取り組むノンプログラマーのためのツールです。小さな業務改善を自分で実現できるという点も、現場に根付いている理由のひとつです。 - 生成AIの普及で扱いやすさがさらに向上
近年ではChatGPTなどの生成AIの登場により、VBAの学習ハードルは一段と下がっています。具体的なコード例や改善提案をAIに尋ねることで、初心者でも効率的に開発や修正が行えるようになっています。
流行りのツール「GAS」および「Python」と比較した際の強み
VBAが活用されにくくなっている背景には、Google スプレッドシート・GAS や Python などの他のツールが台頭していることに一因があると述べてきました。しかし、VBAには他のツールにはない独自の強みがあります。
Google Apps Script(GAS)と比較した際の強み
VBAの最大の強みは、ローカルで高速かつ細かな処理ができる点です。GASはクラウドベースで動作し、インターネット接続やサーバーの速度に依存します。また、GASはローカルのファイルへのアクセスが制限されます。一方、VBAはローカル環境で動作し、インターネット環境に左右されることなく、高速な処理が可能です。特に大量のデータを扱う際や複雑な処理を行う場合、VBAの方がより効率的に動作します。
Pythonと比較した際の強み
VBAとPythonの最大の違いは、"手軽さ"にあります。Pythonは非常に強力で汎用性が高いプログラミング言語ですが、特別なセットアップやインストールが必要であり、初心者にはやや敷居が高いです。その点、VBAはすでにExcelを使用している環境内で直接利用できるため、特別なセットアップやインストールなしですぐに活用できます。さらに、Pythonは VBAと比べてやや上級者向けであり、学習コストがかかります。
また、Excelの書式設定や細かな操作に関しては、VBAの方が得意です。VBAはExcelに統合されており、セルのフォーマット変更やピボットテーブルの操作、グラフの作成など、Excelの豊富な機能を直接制御できるため、細かい調整が必要な業務において非常に便利です。Pythonでは、これらの操作を行うために追加のコードやライブラリが必要があり、VBAほど柔軟に扱うことができません。
VBAがいまいち活用されていない理由
これほど実用的なツールでありながら、VBAが十分に活用されていないのはなぜか──その背景には、「価値が十分に認識されていない」という点があると考えられます。
近年、生成AIをはじめとする新技術への注目が高まる一方で、VBAのような定番ツールには「古い」「もう時代遅れでは」といった先入観がつきまといがちです。しかし、VBAが持つ柔軟性や即効性(例えば、簡単なマクロの作成がすぐに実行できる点)は、今もなお実務の中で十分に通用します。
むしろ、生成AIの登場により、VBAはより手軽に利用できるようになっています。AIツールがコード作成や修正をサポートすることで、初心者でもスムーズにVBAを扱える環境が整いつつあります。
なぜ、VBAの記事を発信するのか?

私がVBAの記事を発信する理由は明快です──
- VBAは、現場の課題をすぐに解決できる実用的なツールであること
- 生成AIと組み合わせることで、非エンジニアでも使いこなせる環境が整いつつあること
こうした視点を広く共有し、誤解を解き、VBAという選択肢の再評価が進むことを願っています。
とりわけ少子高齢化が進み、人手不足が深刻化する日本においては、すぐに導入できて、即効性があり、かつ既存の環境に無理なくフィットするツールとして、VBAはもっと注目されるべき存在だと考えています。
おわりに

VBAに関する検索数が減少しているのは確かですが、それは「VBAが役に立たなくなった」ことを意味するわけではありません。Excelがビジネス現場で使われ続ける限り、VBAは日々の業務を支えるツールとして、確かな存在感を放ち続けるでしょう。
また、検索数が減った今だからこそ、VBAを使いこなせる人材の価値は相対的に高まっているとも言えます。情報が飽和し、次々と新しい技術が登場する中で、地に足のついた「実務で使えるスキル」としてのVBAは、今なお魅力的な選択肢です。
さらに、生成AIの進化によって、かつてハードルが高かったVBAの学習や活用も格段に容易になりました。コードの作成や修正をAIに補助してもらえる時代において、VBAはより身近なツールへと進化しつつあります。
日本が直面する少子高齢化や人手不足といった社会課題においても、VBAは即効性のある手段として、大いに活用されるべき存在です。
VBAは、まだまだ現役。 そして──今こそ「クールVBA」です。

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この記事を書いた人
- ■人生を追求する凡人■日本一安全で、気の向くままに自分の時間を過ごせる、こだわりのキャンプ場を作るのが夢■光学・機械系エンジニア(歴20年、内マネジメント10年、特許数件権利化)/副業フリーランスエンジニア■読書・文学愛好■人生は時間そのもの。ひとりでも多くの人が「より良い人生にするために時間を使って欲しい」と願い、仕事のスキルの向上、余暇の充実、資産形成を研究。■VBAアプリ開発サービス提供中(業務委託 / VBA使用経験20年)■Python愛好(歴5年)■VBAエキスパート「Excel VBA スタンダード」(上級者向け資格)/ Python 3 エンジニア認定基礎(経済産業省「ITスキル標準(ITSS)」に掲載)